
商品ページの文章、何を書けばいいのか分からないんです。とりあえず素材とサイズは書いたんですけど、それ以上が思いつかなくて。



それ、自分の頭から絞り出そうとするから止まるんです。答えはもう書いてありますよ。競合商品のレビュー欄に。
商品ページの箇条書きが埋まらない。広告のキーワードも、思いついた単語をなんとなく入れただけ。
この状態でいくら考え込んでも、出てくるのは「高品質」「安心設計」みたいな、どの商品ページにも書いてある言葉です。
理由ははっきりしていて、売る側の頭の中には「お客さんが使っている言葉」が入っていないからです。
売る側は商品の仕様を知っています。
でもお客さんは仕様を知らないまま、自分の生活の言葉で検索して、自分の生活の言葉で不満を書きます。
この2つはまったく別の言語です。
そのお客さん側の言語が、無料で、しかも大量に転がっている場所があります。Amazonのレビュー欄です。
ただし、読み方があります。自分の商品のレビューを眺めても大した発見はありません。
星5を読んでも「よかったです」しか出てきません。
この記事では、競合の星3レビューを起点にして、商品ページに書く言葉と広告に入れるキーワードを同時に拾い出す手順を、そのまま真似できる形で書いていきます。
- レビュー分析が商品ページと広告の両方に効く理由
- 読むべきレビューの選び方(どの商品の、どの星を、何件)
- 集めたレビューを4つに分類する型
- 拾った言葉を商品ページのどこに置くかの対応表
- 同じ言葉を広告キーワードと除外キーワードに使う方法
- レビューまわりで絶対にやってはいけない規約違反
なぜレビュー分析が商品ページと広告の両方に効くのか


Amazonで売れない原因は、雑に分けると2つしかありません。
「見つけてもらえていない」か「見つけてもらえたのに選ばれていない」かです。
前者は広告と検索対策の問題。後者は商品ページの問題。普通は別々の作業として扱われます。
キーワード調査ツールを開いて広告を直す日と、商品ページの文章を書き直す日は、たいてい別の日ですよね。
ところがレビュー分析は、この2つに同時に効きます。
理由は単純で、レビューに書かれている言葉は「検索窓に打ち込まれる言葉」でもあり、「買うかどうかを決めるときに気にしている点」でもあるからです。
一度の作業で両方の材料が手に入る。だからレビュー分析は、時間のない一人運営のセラーほど費用対効果が高いんです。
普通、新しい商品を売るときには市場調査をします。アンケートを取ったり、モニターに使ってもらったり。
でも一人でやっているセラーに、そんな予算も時間もありません。
その代わりにAmazonには、実際にお金を払って買った人が、頼まれてもいないのに感想を書き残している場所があります。
しかも競合商品の分まで、全部見られる状態で。予算をかけて集めるはずだった声が、最初からそこに置いてあるわけです。
使わない手はないと思うんです。
商品ページに効く理由|お客さんの言葉で書けるようになる
たとえば折りたたみのデスクを売っているとします。
売る側が書きたくなるのは「天板厚18mm・耐荷重30kg・スチールフレーム採用」です。間違ってはいません。
でもレビュー欄を読むと、お客さんはこういう書き方をします。
※以下の3件は、実在のレビューの引用ではなく、説明用に作った架空の例文です。
「畳んだときに玄関のすき間に入るかどうかが心配でしたが、ぎりぎり入りました」
「ノートパソコンで作業してると、キーを打つたびにグラグラして気になる」
「一人で組み立てられるか不安だったけど、ドライバー1本で15分でした」
耐荷重30kgという数字は、この人たちの不安に答えていません。
答えているのは「グラつかない」「一人で組める」「畳むと薄い」という言葉です。
仕様は事実、レビューの言葉は不安。買う直前の人が読みたいのは後者です。
広告に効く理由|検索窓に打ち込まれる言葉が拾える
キーワードツールが教えてくれるのは「すでに検索されている言葉」です。
これは当然大事なのですが、みんな同じツールを見ているので、出てくる言葉も同じになります。
入札単価が上がる原因のひとつがこれです。
一方レビューには、ツールの上位には出てこない細かい言い回しが混ざっています。
「グラつかない デスク」「玄関 収納 折りたたみ 机」のような、検索数は少ないけれど買う気の強い言葉です。
こういう言葉は競合が入札していないぶん、クリック単価が安く済むことが多い。
レビューはロングテールキーワードの原石が落ちている場所でもあるわけです。
数字のイメージだけ、簡単に置いておきます。※ここから先は実データではなく、考え方を示すための架空のモデル計算です。
| ツールの定番キーワード | レビューから拾った言葉 | |
|---|---|---|
| 月間クリック数 | 1,000 | 200 |
| クリック単価 | 60円 | 30円 |
| 広告費 | 60,000円 | 6,000円 |
| 成約率 | 6% | 12% |
| 注文数 | 60件 | 24件 |
| 1件あたり広告費 | 1,000円 | 250円 |
数を取りにいくキーワードと、効率を取りにいくキーワード。レビューから拾えるのは後者です。
だから定番キーワードを捨てろという話ではなく、「高いキーワードだけで戦う状態」から抜けるための材料になる、と考えてください。
自分の商品ではなく「競合のレビュー」を読む


レビュー分析というと、まず自分の商品のレビューを開く人が多いです。気持ちは分かります。
でも、そこからスタートすると分析としては弱くなります。
理由は3つあります。
- 件数が足りない。始めたばかりの商品なら数件、多くても数十件。傾向を見るには少なすぎます
- 買った人の声しかない。自分の商品を「買わなかった人」の理由は、自分のレビュー欄には絶対に載りません
- 改善案しか出ない。自分のレビューから出るのは「梱包を直そう」であって、「どんな言葉で売るか」ではありません
これに対して競合のレビューは、「あなたの商品を買わなかった人が、代わりに何を買って、何に不満を持ったか」の記録です。
ここが宝の山になります。競合の不満は、そのままあなたの売り文句の候補だからです。
どの競合を何件読むか|5商品×30件が最初の目安
やみくもに読むと時間だけ溶けます。選び方を決めておきましょう。
- 自分が狙っている検索キーワードで、実際に検索して上から出てくる商品を選ぶ(自分が競合だと思っている商品ではなく、Amazonが競合だと判断している商品を選ぶ)
- レビュー件数が100件以上あるものを優先する。件数が少ないと偏ります
- 価格帯が自分と近いものを3つ、あえて高いものを1つ、安いものを1つ。合計5商品
- 1商品あたり30件前後。まずは合計150件を目標にする
高い商品と安い商品を混ぜるのがポイントです。
高い商品のレビューには「この値段なのにこれか」という期待の高さが出ますし、安い商品のレビューには「安いから仕方ないけど」という妥協が出ます。
この2つの間に、あなたの商品が刺さる隙間があります。
作業時間の目安は、1商品あたり30分前後。5商品で2〜3時間くらいです。
30件を読んで、使えるものだけシートに書き写すところまで含めると、これくらいは見ておいたほうが安全です。
2〜3時間で商品ページ全部と広告キーワードの材料が揃うなら、かなり安い投資だと思います。
この記事では以降もこの前提(1商品30分・5商品で2〜3時間)で話を進めます。
もうひとつ、読む順番として意識してほしいのが「新しいレビューから読む」ことです。
レビュー欄の並び順は「役に立った順」が初期設定になっていますが、これを「最新順」に切り替えてください。
理由は2つあります。ひとつは、古いレビューは商品の仕様が変わる前のものである可能性があること。
同じASINでも、メーカーが中身を改良していることは珍しくありません。
「初期のロットは接着が弱かったけど今は直っている」という商品の、3年前のレビューを真に受けても意味がないですよね。
もうひとつは、お客さんの検索の言葉は時代で変わるから。
「テレワーク」「在宅ワーク」「リモートワーク」のように、同じ意味でも主流の言い方は移り変わります。
広告キーワードとして拾うなら、直近1年くらいのレビューで使われている言い方を優先したほうが当たります。
目安として、直近1年以内のレビューを7割、それより古いものを3割くらいの配分で読むといいでしょう。
逆に、レビュー全体の星の平均点は、この作業ではほとんど見なくて構いません。
平均4.3なのか4.5なのかを比べても、書く言葉は1文字も決まらないからです。見るのは点数ではなく、中身の文章だけ。
ここを間違えると、競合分析のような気分にはなるのに何も生まれない、という状態になります。
星5より星3を読む理由|本音が出るのは真ん中


ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。レビューを読むなら、星3を最優先で読んでください。
星5は「よかったです」「思った通りでした」で終わることが多い。短くて、情報量が少ない。
星1は逆に感情が強すぎて、届いた商品が壊れていた、配送が遅かったなど、商品そのものと関係ない話が混ざります。
どちらも読む価値はゼロではありませんが、効率は悪いです。
星3は違います。「ここは良かった。でもここが惜しい」と、良い点と悪い点を自分で比べて書いている。
つまり書き手が冷静で、しかも判断の基準を言語化してくれている状態です。売る側が欲しいのは、まさにこの「判断の基準」です。
星の数ごとに、書かれる中身はきれいに分かれます。
下の表は、いろいろなカテゴリーのレビュー欄を見ていると繰り返し出てくる傾向をまとめたものです。
| 星 | 書かれやすい中身 | 分析での使いどころ |
|---|---|---|
| 星5 | 「満足」「リピートします」など短い賞賛 | 強みの確認には使えるが、言葉は薄い |
| 星4 | おおむね満足+小さな不満。星3に次いで使える | 後押しの一言や、細かい仕様の説明に使える |
| 星3 | 良い点と惜しい点を両方書く。用途・使う場所・比較した商品名まで出てくる | 最優先。訴求とキーワードの主な供給源 |
| 星2 | 期待外れの理由が具体的に出る | 打ち消したい不安の材料として使える |
| 星1 | 配送事故・初期不良・感情的な文章が多い | 商品と無関係な内容が混ざるので優先度は低い |
Amazonのレビュー欄では、星の数で絞り込んで表示できます。まず星3だけ表示して読む。次に星4、そのあと星2。
この順番で読むと、頭の中が整理されたまま進みます。星5から読むと「うちの商品も似たようなものだな」で終わってしまいがちです。
星3の中でも「長文」と「使用シーンが書いてあるもの」を優先する
星3のなかでも当たり外れはあります。優先して読むべきなのは次の2種類です。
- 長文レビュー:3行以上あるもの。わざわざ長く書く人は、購入前にかなり比較検討しています。その検討過程がそのまま書かれています
- 使用シーンが書いてあるレビュー:「在宅勤務で」「子どもの部屋に」「車中泊用に」など、使う場面が書いてあるもの。これは広告キーワードに直結します
逆に、後回しでいいのは「普通です」「まあまあ」だけの一行レビュー。これは分類しても何も出てきません。全部読もうとしないこと。
読む価値のあるものだけ拾って、残りは飛ばす。目安として、これだけで作業時間が半分ほどに縮みます。
①星3の長文 → ②星4 → ③星2 → ④余力があれば星5と星1
この順で読むと、体感として、1商品にかける30分のうち前半で使える言葉の8割が集まります。
集めたレビューを分類する(不満・期待・使い方・比較対象)


レビューを読むだけでは分析になりません。読んで「なるほど」と思っても、3日後には忘れます。
読みながら、その場で4つの箱に振り分けてください。
| 箱 | 拾うもの | レビューの例 | あとで使う場所 |
|---|---|---|---|
| 不満 | 惜しい点・期待外れ・使いにくかった点 | 「思ったより重くて動かせない」 | 商品ページの箇条書き・A+コンテンツ |
| 期待 | 買う前に心配していたこと・確認したかったこと | 「サイズが合うか不安だった」 | 商品ページ上部・画像のキャプション |
| 使い方 | 実際にどこで・誰が・何のために使ったか | 「在宅勤務のサブ机として使ってます」 | 広告キーワード・タイトル・画像 |
| 比較対象 | 他に検討した商品・以前使っていた商品・代用品 | 「前はホームセンターの棚を使ってました」 | 差別化の切り口・商品説明文 |
4つの箱がそれぞれ何に化けるのか
不満は、あなたの商品がそこを解決できているなら、そのまま売り文句になります。
競合のレビューに「重い」が10件出ているなら、あなたの商品ページの箇条書きの上のほうは「重さ◯kg、片手で動かせます」で決まりです。
考える必要すらありません。
期待は、買う直前の不安です。ここを商品ページの上のほうで消しておくと、カートに入る確率が上がります。
「サイズが合うか不安」が多いなら、サブ画像の2枚目に実寸と設置イメージを入れる。それだけです。
使い方は、そのまま検索キーワードです。
「在宅勤務」「車中泊」「一人暮らし」「賃貸」といった生活の言葉は、そのまま検索窓に打ち込まれている。
ここが広告の材料になります。
比較対象は、あなたが本当に戦っている相手を教えてくれます。
同じカテゴリーの商品だと思っていたら、実は「100均で代用していた人」「そもそも買わずに我慢していた人」が主な相手だった、ということがよくあります。
相手が変われば、書くべき文章も変わります。
言葉だけだと分かりにくいので、実際に振り分けてみます。折りたたみデスクの星3レビューが、こんな文章だったとしましょう。
※これも実在のレビューではなく、説明用に作った架空の例文です。
「在宅勤務が増えたのでリビングの隅に置く用に買いました。
使わないときは畳んでソファの裏に立てておけるので、そこは満足しています。
ただノートパソコンで長時間打っていると天板が少し揺れるのが気になります。
前はダイニングテーブルで仕事していたので、それに比べれば全然いいのですが。」
この一文から、4つの箱すべてに材料が取れます。
- 使い方:「在宅勤務」「リビングの隅」「ソファの裏に立てる」→ 広告キーワードとタイトルの候補
- 期待:「使わないときに片付けられること」→ 収納時のサイズを画像で見せるべき、という指示になる
- 不満:「長時間打つと天板が揺れる」→ 自社が該当しないなら、箇条書きの上位に置く売り文句
- 比較対象:「ダイニングテーブル」→ 競合は他社デスクではなく、家にある家具だと分かる
最後の比較対象が面白いところです。
この人が本当に比べていたのは、他社の折りたたみデスクではなく「今あるダイニングテーブル」でした。
だとすると、商品説明文で戦うべき相手も他社デスクではありません。
「ダイニングテーブルで仕事するのをやめられる」という切り口のほうが、この人には刺さります。
こういう発見は、キーワードツールからは絶対に出てきません。
レビューを1件ずつ読んだ人だけが手に入れられるものです。
言い回しは要約せず、そのままコピーして残す
分類するときに、つい自分の言葉に要約したくなります。これはやめてください。
「安定性に難あり」と要約してしまうと、元の「キーを打つたびにグラグラする」という言葉が消えます。
この記事の目的はお客さんの言葉をそのまま手に入れることなので、要約した瞬間に価値の半分が失われます。
手元のメモには、原文をそのまま貼り付けて残す。要約は最後の段階でやればいい話です。
ただし注意点がひとつ。
手元のメモに残すのは分析のためであって、レビュー本文をそのまま自分の商品ページや広告に転記するのはNGです。
レビューの文章には書いた人の著作権があります。使うのは「グラグラする」のような一般的な言い回しや単語のレベルまで。
文章としてコピーしない、と覚えておいてください。
出てきた言葉を商品ページのどこに入れるか


言葉が集まったら、次は置き場所です。ここを決めずに書き始めると、全部が箇条書きに詰め込まれて読みにくいページになります。
商品ページには役割の違う枠がいくつもあります。それぞれに向いている言葉が違うので、対応表を作りました。
| 拾った言葉の種類 | 商品ページの置き場所 | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 使い方(使用シーン) | 商品タイトルの後半/サブ画像1枚目 | 「在宅ワーク用」「一人暮らしの省スペース」 |
| 期待(買う前の不安) | 箇条書きの1〜2行目/サブ画像2〜3枚目 | 「玄関のすき間に入る厚さ◯cm」 |
| 不満(競合の弱点) | 箇条書きの2〜4行目/A+コンテンツ | 「打鍵時のグラつきを抑える◯◯構造」 |
| 比較対象 | 商品説明文/A+コンテンツの比較表 | 「据え置き机との違い」 |
| 細かい仕様の疑問 | 商品説明文の後半/Q&A的な段落 | 「工具はドライバー1本、所要時間の目安15分」 |
優先順位は上から順です。タイトルと箇条書きの上2行が、スマホで最初に目に入る場所。ここに一番強い言葉を置きます。
実際、スマホでAmazonの商品ページを開くと、最初の画面に入るのは画像とタイトルと価格だけです。
箇条書きはスクロールしないと出てきませんし、商品説明文にいたっては、かなり下まで下げないと見えません。
下にある枠ほど、読まれる確率は下がる。これを前提に置き場所を決めてください。
タイトルについて補足しておくと、レビューから拾った言葉を全部入れようとするのは失敗のもとです。
タイトルは検索対策の場所であると同時に、人が読む場所でもあります。
単語を詰め込んだタイトルは読みづらく、クリック率が落ちますし、Amazonのタイトル要件から外れると検索結果に出なくなることもあります。
タイトルに入れるのは、拾った言葉のうち多くて2つまで。残りは箇条書きと画像に回します。
もうひとつ、意外と効くのが画像です。文章で「グラつきにくい構造です」と書くより、その構造の写真を1枚入れるほうが早い。
レビューで見つけた不安のうち、「見れば一瞬で分かるもの」は画像に、「読まないと伝わらないもの」は文章にと割り振ってください。
サイズ・重さ・収納時の見た目・組み立ての手順あたりは、ほぼ全部が画像向きです。
不満は「打ち消し」の形に変えてから入れる
競合のレビューで見つけた不満を、そのまま書くのはダメです。
「他社製品はグラグラします」と書いたら、他社を貶める表現になります。
Amazonのガイドラインでも、他の出品者や商品を批判する内容は不適切とされています。
そもそも読み手からしても、悪口を言っている商品は買いたくありません。
やるべきなのは、不満を「自分の商品が何をしているか」に翻訳することです。
- 「グラグラする」という不満 → 「脚部を◯◯構造にして、打鍵時の揺れを抑えました」
- 「組み立てが大変」という不満 → 「工具はドライバー1本。組み立ての目安は15分です」
- 「思ったより重い」という不満 → 「本体◯kg。片手で持ち上げて移動できます」
ここで大事なのは、言えるのは「自分の商品が本当にそうなっている場合」だけということ。
競合が重いからといって、実際は重い自分の商品を「軽い」と書くのは景品表示法の優良誤認にあたるおそれがありますし、そもそも返品とマイナスレビューが増えて損をします。
事実の範囲で言い換える。これだけは守ってください。
- 「業界No.1」「最高品質」など、根拠を示せない断定を書いていないか
- 他社商品を名指しで批判していないか
- 書いた性能・数値は、手元で確認できる事実か
- 健康食品・化粧品などで、効能効果をうたう表現になっていないか(薬機法)
出てきた言葉を広告キーワードにどう使うか


同じ材料を、今度は広告側に使います。商品ページを直したあと、広告のキーワードも同じ言葉で揃える。
検索された言葉と、着地した商品ページの言葉が一致していると、成約率が上がります。
逆に言うと、広告だけ直しても商品ページの言葉がズレていれば、クリック代を払って離脱されるだけです。
使い方は3つに分かれます。
- 完全一致で試す:「使い方」の箱から出てきた、そのまま検索されそうな言い方。例「折りたたみデスク 在宅勤務」「サイドテーブル 車中泊」。少額から回して、注文が付くか見ます
- 部分一致で広げる:核になる単語だけ抜き出して広めに拾う。例「グラつかない」「一人暮らし」。語順の違う言い方や、周辺の言い回しまで拾ってくれます
- 商品ページの言葉に反映する:広告に入れた言葉は、商品ページ側にも必ず存在させる。ここが抜けている人が本当に多いです
始め方としては、レビューから拾った言葉だけを集めた広告キャンペーンを1本、別に作るのがおすすめです。
既存のキャンペーンに混ぜると、効いているのがどっちなのか分からなくなります。検証したいものは、必ず分けて回す。
これは広告運用の基本です。
判断するタイミングも、あらかじめ決めておきましょう。
レビューから拾った言葉は検索数が少ないので、数日ではデータが溜まりません。
最低でも2週間、できれば1か月は回してから判断する。
数十クリックしか集まっていない段階で「効かなかった」と切ってしまうのが、いちばんもったいないパターンです。
見る指標は、この検証では2つだけで足ります。
クリックされているか(インプレッションに対してクリックがあるか)と、クリックが注文につながっているか。
前者がゼロに近ければ、その言葉で検索する人にとって自分の商品が的外れだということ。
後者が悪ければ、言葉は合っているのに商品ページで落としているということ。
前者なら広告側、後者なら商品ページ側に原因があります。
レビューは除外キーワードの材料にもなる
見落とされがちですが、こっちのほうが即効性があることもあります。
星2や星1のレビューに「◯◯用だと思って買ったら違った」という書き込みがあったら、それはあなたの商品を買ってはいけない人が、検索してくる言葉です。
たとえば「業務用だと思って買ったけど家庭用だった」というレビューが競合に付いているなら、「業務用」は除外キーワードの候補です。
除外キーワードは、追加した瞬間から無駄なクリック代が止まります。
商品ページの書き直しと違って、効果が出るまでのタイムラグがほぼありません。
レビュー分析をやったら、まずここから手を付けるのが一番早いです。
あわせて、広告レポートの検索用語(実際に検索された言葉)と、レビューから拾った言葉を突き合わせてみてください。
「レビューにはよく出るのに、広告では一度も検索されていない言葉」は、需要がないか、言い方が違うかのどちらか。
ここを見分けられるようになると、キーワード選定の精度が一段上がります。
スプレッドシートで整理する型(列の決め方)


ここまでの作業を、頭の中だけでやろうとすると必ず破綻します。スプレッドシート1枚で管理しましょう。凝ったものは要りません。
列は8つで足りる
| 列 | 入れるもの | 入力のコツ |
|---|---|---|
| A:商品名(略称) | どの競合のレビューか | ASINでもいいが、略称のほうが後で見やすい |
| B:星 | 1〜5 | 数字だけ。あとで絞り込む |
| C:原文 | 気になった一文をそのまま | 要約しない。長すぎる場合は該当の一文だけ |
| D:分類 | 不満/期待/使い方/比較対象 | プルダウンにすると入力が速い |
| E:キーワード候補 | その文から抜き出した単語 | 1マスに1語。複数あるなら行を分ける |
| F:自社は該当するか | ○/×/未確認 | ここが○の不満だけが売り文句になる |
| G:置き場所 | タイトル/箇条書き/画像/説明文/広告 | 対応表を見ながら選ぶ |
| H:対応済み | 済/未 | 作業の進捗管理 |
ポイントはF列です。競合の不満のうち、自分の商品が本当に解決できているものだけを選ぶための列。
ここを飛ばすと、書けない売り文句をリストアップして終わります。未確認のものは、自分で商品を触って確かめる。
ここは手間をかける価値があります。
集計は「出現回数」を数えるだけでいい
150件ぶん入力したら、E列のキーワード候補を集計します。やることは出現回数を数えるだけ。
ピボットテーブルでもCOUNTIFでも構いません。
そして回数の多い上位10語だけを見る。ここに、そのカテゴリーでお客さんが本当に気にしていることが並びます。
3件しか出ていない言葉は、面白くても後回しでいい。1人の特殊な使い方かもしれないからです。
逆に、10件以上出ている不満は、そのカテゴリーの「共通の穴」です。
ここを埋められる商品ページを作れば、それだけで一歩前に出られます。難しい分析は要りません。数えるだけです。
このシートは、作って終わりにしないでください。おすすめは3か月に1回、新しく増えたレビューだけを追記する運用です。
1商品5件ずつ、5商品で25件。1商品30件で30分という最初のペースで考えれば、30分ほどで終わる計算です。
最初の1回の2〜3時間に比べれば、ごく軽い作業です。
これを続けると、時間の経過で言葉が変わっていくのが見えるようになります。
去年は誰も書いていなかった使い方が今年になって出てきた、という変化は、そのまま新しい広告キーワードの候補です。
レビュー分析は一度きりの作業ではなく、定点観測にすると効きが変わると考えてください。
ついでに、自分の商品のレビューも同じシートに足しておくと便利です。
競合と並べたときに「うちだけ言われている不満」が浮かび上がります。
それは商品改善の課題であり、同時に商品ページで先回りして説明しておくべきことでもあります。
買う前に説明されていれば不満にならなかった、というケースはかなり多いです。
- 狙うキーワードで検索して、競合を5商品選ぶ
- 星3の長文から順に、1商品30件ずつ読む
- 8列のシートに、原文のまま貼って分類する
- キーワード候補の出現回数を数え、上位10語を出す
- 自社が該当するものだけ、置き場所を決めて反映する
- 広告は別キャンペーンで検証。除外キーワードは即日追加
やってはいけないこと(規約に触れる行為)


ここは飛ばさずに読んでください。レビューは扱いを間違えると、アカウントの停止に直結します。
分析そのものは何の問題もありませんが、その隣にある行為がグレーどころか完全に黒、というケースが多いんです。
レビューまわりで絶対にやってはいけないこと
- 見返りを条件にレビューを依頼する:割引・ギフトカード・返金・無料商品などと引き換えにレビューをもらう行為。Amazonのコミュニティガイドラインで明確に禁止されています。商品に同梱するカードで「星5をくれたら返金します」といった案内も同じです
- 好意的なレビューだけを求める:見返りがなくても、「良い評価をお願いします」と方向を指定して依頼するのはNGです
- 自分や家族・従業員がレビューを書く:出品者本人、身内、関係者によるレビューは禁止です
- レビューの売買・代行業者の利用:レビューを買う、交換グループに参加する、外部の代行に依頼する。すべて規約違反です
- 競合に低評価レビューを付ける・付けさせる:これは規約違反であるだけでなく、状況によっては法的な問題にもなり得ます
- 低評価レビューを消させようと購入者に圧力をかける:返金と引き換えに削除を求める行為も含まれます
「みんなやってる」と言われることもありますが、検知された時に失うのはアカウントごと、つまり事業そのものです。割に合いません。
それに、この記事でやろうとしていることは「レビューを増やす」ではなく「レビューを読む」なので、そもそもこの領域に踏み込む必要がありません。
なお、レビュー依頼自体が全部ダメというわけではありません。
Amazonが公式に用意している「レビューをリクエストする」ボタンや、Amazon Vineのような公式プログラムを使うぶんには問題ありません。
自分で依頼文を考える前に、まず公式の機能で足りないかを確認するのが安全です。
集め方・使い方でやってはいけないこと
- 規約に反する自動収集:Amazonの利用規約では、許可のないロボット・スクレイパーによるデータ収集が禁止されています。大量取得をしたい場合は、公式に提供されているAPIや、Amazonのポリシーの範囲で動いている正規のツールを使ってください。手作業で読んで書き写すぶんには問題ありません
- レビュー本文をそのまま商品ページに転載する:他人が書いた文章には著作権があります。「お客様の声」として競合のレビューを貼るのは論外です
- レビュアーの個人情報を記録・利用する:ニックネームやプロフィールを控えて連絡を取ろうとするのはやめましょう
- 拾った言葉で事実と違うことを書く:景品表示法の優良誤認・有利誤認にあたるおそれがあります。「レビューで求められていたから」は理由になりません
- カテゴリー特有の表現規制を無視する:健康食品や化粧品なら薬機法、食品なら食品表示法。レビューにお客さんが書いている言葉が、そのまま出品者が書いていい言葉とは限りません
最後の点は特に注意が必要です。
購入者が「これで肌荒れが治りました」と書くのは自由ですが、出品者が同じ言葉を商品ページに書けば薬機法違反になり得る。
レビューから拾った言葉は、必ず「自分が書いても大丈夫な表現か」を通してから使ってください。
ここまで並べると窮屈に感じるかもしれませんが、裏を返すと「読んで、分類して、自分の言葉に書き直して使う」だけなら、どれにも触れません。
この記事の手順は全部その範囲に収まっています。危ないのは、作業を楽にしようとしたときと、結果を早く出そうとしたときです。
その2つの誘惑が来たら、いったん手を止めてください。
規約もガイドラインも更新されます。判断に迷ったら、セラーセントラルのヘルプで最新の記載を確認するのが確実です。
この記事の内容も、公式の記載と食い違っていたら公式が優先です。
あわせて読んでおくと、つまずきにくくなります。




まとめ|レビューは「売れる言葉」が置いてある場所


ここまで、競合の星3レビューから商品ページと広告の材料を拾う手順を書いてきました。最後に、少し引いた話をさせてください。
商品ページの文章が書けない、広告のキーワードが決まらない。この2つは別々の悩みに見えて、根っこは同じです。
売れない原因のほとんどは「見つけてもらえていない」か「言葉がお客さんとズレている」かの2つに集約される。
そして、この2つは切り離せません。
広告だけ強くしても、着地した商品ページの言葉がズレていればクリック代が消えるだけです。
商品ページだけ完璧にしても、そもそも人が来なければ誰も読みません。
だから私は、商品ページと広告を別々の作業として扱うのをやめて、必ずセットで直すという進め方を選んでいます。
レビュー分析は、その両方に同じ材料を供給できるから重宝しているわけです。
この順番でやると、こう変わります。
- 商品ページの文章を「何を書くか」から悩まなくなる(材料はレビューにある)
- 広告キーワードを勘で選ばなくなる。しかも競合が入札していない安い言葉が混ざる
- 検索された言葉と商品ページの言葉が揃うので、同じクリック数でも注文が増えやすくなる
- 除外キーワードが決まり、買わない人へのクリック代が止まる
- 「なんとなく直した」ではなく、根拠のある改善履歴が残る
正直なところ、デメリットもあります。最初のレビュー読み込みは、どうやっても地味で時間がかかる作業です。
5商品×30件を読んでシートに落とすのに、1商品あたり30分前後、合計で2〜3時間。
ここを自動化しようとして規約違反のツールに手を出す人がいますが、それは本末転倒です。
最初の1回だけは腰を据えて手で読む、と割り切ってください。
2回目以降は型ができているので、半分以下の時間で回せます。
そのうえで、もし今「どの競合を読めばいいのかも分からない」「拾った言葉をどこに入れるか判断できない」という段階なら、そこは一人で悩まないほうが早いです。
商品ページと広告を一緒に見せてもらえれば、どちらが原因で止まっているのかはだいたい30分で見当がつきます。
「商品ページに何を書けばいいか分からない」「広告のキーワードが決まらない」という段階のご相談を無料でお受けしています。
現在の商品ページと広告の状況をうかがったうえで、まずどこから手を付けるべきかをお伝えします。
無理な売り込みはしませんので、気軽にどうぞ。
レビュー欄は、お客さんが無料で書いてくれた市場調査データです。読まないのはもったいない。まずは競合1商品、星3を10件だけ。
今日それだけやってみてください。たぶん、書きたいことが2つ3つ見つかります。




