- 「縦積み」が具体的に何を指すのか
- 上級者向けと言われる理由と、その中身の分け方
- 縦積みできる商品を見分ける3つの条件
- 最初の1商品を、何個から積むか
- 支払いと入金のずれで詰まらないための考え方
- 失敗する3つのパターン
せどりの世界には「縦積み」という言葉があります。
同じ商品をまとめて仕入れて売る、という意味です。1商品を1〜2個ずつ扱う「横積み」の反対にあたります。
ただ、検索して出てくる説明はだいたいこうです。
「縦積みは上級者向け。初心者にはおすすめしない」
この記事では、その忠告のどこが正しくて、どこが古いのかを分けたうえで、実際の進め方を書きます。
縦積みとは、同じ商品をまとめて仕入れて売ること

まず言葉の中身から。
1つの商品を10個、30個とまとめて仕入れ、それを売り切る。これが縦積みです。
対して、いろいろな商品を1〜2個ずつ扱うのが横積み。多くの方が最初にやるのはこちらです。
| 横積み | 縦積み | |
|---|---|---|
| 1商品あたりの数 | 1〜2個 | 10個〜 |
| 扱う商品の種類 | 多い(毎回ちがう) | 少ない(同じものを繰り返す) |
| リサーチ | 毎日、新しい商品を探す | 決めた商品だけ見る |
| 売上の伸ばし方 | 商品の種類を増やす | 1商品が売れる数を増やす |
| 作業時間 | 売上と一緒に増える | 売上が増えても変わらない |
いちばん下の行が、縦積みを選ぶ理由のすべてです。
横積みでは、売上を2倍にすると作業も2倍になります。縦積みなら、同じ商品が2倍売れるだけなので作業は増えません。

なぜ「上級者向け」と言われるのか

理由ははっきりしています。外したときの損が大きいからです。
1個だけ仕入れて売れなくても、失うのは数千円。30個まとめて外せば、その30個ぶんが在庫として残ります。
だから「初心者はやめておけ」と言われる。ここまでは正しい忠告です。
ただ、この「怖さ」は1つのかたまりではありません。分けてみると3つあります。
- ①売れるかどうか分からない:そもそも需要があるのか
- ②いつ売れるか分からない:1ヶ月で捌けるのか、半年かかるのか
- ③売れるまでお金が戻らない:仕入れの支払いが先に来る
このうち③は、支払いと入金のタイミングを設計すれば軽くできます。あとで書きます。
問題は①と②。ここが運まかせになっているから怖いわけです。
逆にいえば、①と②を自分で動かせるなら、怖さの大半は消えます。
①と②を動かす方法
商品ページが見られる回数を、自分で増やせるかどうか。ここに尽きます。
出品して待つだけなら、見てもらえるかどうかは運です。広告を使えば、その回数を自分で足せます。
つまり広告は、縦積みを成立させるための道具ということ。広告そのものが目的ではありません。
縦積みできる商品を見分ける3つの条件

どんな商品でも縦に積めるわけではありません。次の3つを全部満たすものだけです。
条件1:同じものを、来月も再来月も買えるか
これがいちばん大事です。1回きりの安売りで見つけた商品は、次がありません。
メーカーや卸から継続して買えるか。ネットの仕入れ先なら、在庫が定期的に戻るか。
中古品・一点物・限定品は、この時点で外れます。
条件2:1個売れて、いくら残るかが計算できるか
販売価格から仕入値とAmazonの手数料を引く。それだけです。
たとえば3,000円で売れて、仕入れが1,200円、手数料が800円なら、残るのは1,000円。
この金額が出ないと、広告にいくらまで使えるかも決まりません。
条件3:売れ続けている商品か
一時的に流行っているものではなく、毎月ある程度の数が動いているもの。
季節商品やブームものは、縦積みには向きません。積んだ頃に需要が終わります。
- 同じものを繰り返し仕入れられる(新品・継続供給)
- 1個あたりに残る金額が計算できている
- 一時的な流行ではなく、毎月動いている
最初の1商品は、何個から積むか

いきなり30個は不要です。順番があります。
まず5〜10個で入れて、売れ方を見る。だいたい2週間もあれば形が見えてきます。
見るのは3つだけ。
- 何日で何個売れたか(1ヶ月あたりの見込みが出る)
- 広告を出したとき、1個売るのにいくらかかったか
- その金額が、1個あたりに残る金額の範囲に収まっているか
3つ目が収まっていれば、数を増やしてよい合図です。逆に外れているなら、増やしても赤字が増えるだけ。
この確認を飛ばして積むから「在庫を抱えた」という話になります。
支払いと入金のずれで詰まらないために

縦積みでいちばん現実的な壁は、実はここです。
仕入れの支払いは先に来ます。売れたお金が入るのは、そのあと。
Amazonの入金は原則2週間ごと。仕入れをカード払いにすれば、支払いは翌月以降にずらせます。
つまり「売れてから払う」形に近づけるということ。ここを設計しておくと、同じ資金でも回せる量が変わります。
⚠ただし、売れる見込みが立っていない商品をカードで積むのは逆です。支払いだけが先に来ます。
少量で確かめてから増やす。この順番が前提です。
売れ残ったときの逃げ道を、先に決めておく

どれだけ確かめても、外すことはある。だから積む前に決めておきます。
- 何日たったら値下げするか(例:45日で1回目、90日で2回目)
- いくらまでなら下げるか(仕入値を割ってでも現金に戻すか)
- 最後は他の販路に流すか(フリマ・買取など)
決めておくと、迷っている間に保管料だけが増える、という事態を避けられます。
在庫は、持っているだけで少しずつお金を食うもの。売り切る速さのほうが、利益率より効くこともあります。
縦積みが失敗する3つのパターン

パターン1:確かめずに、いきなり積む
「安く買えたから」だけで数を入れる。いちばん多い失敗です。
安く買えたことと、売れることは別の話。5〜10個で確かめてからにします。
パターン2:1個あたりに残る金額を知らないまま広告を出す
上限を知らずに出すと、売れているのに手元が減っていきます。
先に「1個売れていくら残るか」を出し、そのうち何割までを広告に使うかを決めておくこと。
パターン3:売れない理由を商品のせいにする
見られていないだけなのか、見られたうえで選ばれていないのか。ここは分けて考えます。
前者なら露出を増やす話。後者は価格や商品ページの話です。打ち手がまったく違います。
よくある質問

資金が少なくても縦積みできますか
できます。単価の低い商品を選べば、10個でも金額は抑えられます。
大事なのは金額の大きさではなく、同じものを繰り返し仕入れられるかどうかです。
中古せどりでも縦積みできますか
同じ商品を10個揃えるという意味では難しいです。中古は一点物なので。
ただ「同じジャンルに絞って、仕入れと出品の型を固める」なら近い効果が出ます。判断が速くなるからです。
何商品くらい持つのが目安ですか
決まった正解はありません。ただ、横積みのように何十商品も持つ必要はなくなります。
1商品でしっかり数が出るなら、数商品で月の目標に届くこともあります。
広告を出さないと縦積みはできませんか
できないわけではありません。ただ、売れる速さを自分で調整できないぶん、在庫が残る期間が読めなくなります。
少量で確かめる工程が、その分だけ重要になります。
まとめ

縦積みは、同じ商品をまとめて仕入れて売る形です。作業を増やさずに売上を増やせるのが最大の利点。
「上級者向け」と言われるのは、外したときの損が大きいからです。この忠告自体は正しい。
ただ、その怖さは分解できます。売れるかどうかを運まかせにせず、見てもらう回数を自分で増やせるなら、前提が変わります。
積む前にやることは3つ。繰り返し買えるか確かめる/1個あたりに残る金額を出す/5〜10個で試す。
この順番を守れば、縦積みは危ない選択ではありません。むしろ、毎月ゼロから探し続けるほうが消耗します。
- 縦積み=同じ商品をまとめて仕入れて売り切る形
- 利点は、売上が増えても作業が増えないこと
- 怖さの正体は「売れるか」「いつ売れるか」が運まかせなこと
- 積める商品の条件は3つ(繰り返し買える・利益が計算できる・毎月動いている)
- 最初は5〜10個で試し、数字が合ってから増やす
- 売れ残ったときの値下げの線を、積む前に決めておく
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順番に読むと、全体像がつかみやすくなります。



最後に、ひとつだけ。
「この商品を積んでいいのか、自分では判断できない」「最初は何個から入れればいいのか分からない」「支払いと入金のずれで、資金が詰まりそうで怖い」
そんな方は、よければ一度ご相談ください。
いまの商品が3つの条件を満たしているかを一緒に確かめて、最初に入れる個数と、値下げに踏み切る日数まで決めます。
数字を並べてみるだけでも、次にやることはかなりはっきりします。
まずは1商品だけ選んで、来月も同じ条件で買えるかどうかを仕入れ先に聞いてみてください。



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