せどりを始めたいけれど、何から手をつければいいのか分からない。そういう状態からの話です。
検索すると、たいてい同じ手順が出てきます。リサーチして、仕入れて、検品して、出品して、発送する。この順番そのものは間違っていません。
ただ、その通りに進めた人の多くが、2か月目か3か月目で止まります。稼げなかったからではありません。毎回ゼロから商品を探す形が、そのまま身についてしまうからです。
この記事では、最初の1か月にやることを週ごとに並べます。そのうえで、2個目から探す時間を減らしていく形も書きました。金額や制度は2026年8月時点のものです。
せどりは、結局なにをする商売なのか

安く仕入れて、高く売る。やっていることはこれだけです。
問題は、その差額がまるごと手元に残るわけではないところ。3,000円で売れた商品を1,200円で仕入れていたとして、1,800円がそのまま入るわけではありません。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 売値 | 3,000円 |
| 販売手数料(10%として) | -300円 |
| FBA配送代行手数料 | -450円 |
| 保管料(1か月分) | -20円 |
| 仕入れ値 | -1,200円 |
| 手元に残る | 1,030円 |
手数料だけで売値の約26%が消えています。カテゴリーや商品のサイズで変わるので、あくまで一例です。
ですから、始める前に頭に入れておくのは一つだけでいいと思います。「いくらで売れるか」ではなく「1個売れて、いくら残るか」。
細かい計算のしかたは1個売れていくら残るかの記事にまとめてあります。
始める前に用意するもの

そろえるものは、そんなに多くありません。
| 用意するもの | 目安の金額 | ひとこと |
|---|---|---|
| Amazonの出品アカウント | 大口 月5,390円(税込)/小口 1個100円+ | 月に50個より少ないうちは小口でも足ります |
| 銀行口座 | 0円 | 生活費の口座とは分けます |
| クレジットカード | 0円 | 仕入れの記録がそのまま残ります |
| 梱包資材 | 5,000〜1万円 | ダンボール・テープ・緩衝材 |
| プリンター | 0〜1万5,000円 | FBAに送るならラベル印刷で使います |
| 仕入れ資金 | 3万〜10万円 | 最初は3万円で十分です |
全部を上限でそろえると14万円ほど、切り詰めれば4万円ほど。項目ごとの積み上げは初期費用の記事に細かく出しています。
中古を売るなら、古物商許可が要ります
ここだけは、知らずに進むと危ないところです。
売るために中古品を仕入れるなら、古物商許可が必要になります。申請先は営業所を管轄する警察署で、手数料は19,000円。
無許可で営業した場合は、3年以下の懲役または100万円以下の罰金と定められています。
一方、新品だけを扱うなら原則として要りません。自分が使うために買ったものを手放す場合も同じです。
最初は新品から始めて、中古に手を広げるときに取る。この順番なら間に合います。逆にはしないでください。判断に迷ったら、申請先である警察署の生活安全課に電話で聞くのが確実です。
最初の1か月でやること

1か月を4つに割ると、こうなります。
| 時期 | やること | 使うお金 |
|---|---|---|
| 1週目 | 家にある不要品を1〜2個出品して、売れて入金されるまで一周する | 0円 |
| 2週目 | 1万円だけ仕入れる。3〜5個でいい | 1万円 |
| 3週目 | 売れた日と、残っている数を書き留める | 0円 |
| 4週目 | 売れた商品を、もう一度仕入れる | 1〜2万円 |
1週目に自分の不要品を選んだのには理由があります。仕入れにお金を使う前に、出品・梱包・発送・入金までを一周できるからです。
ここでつまずく人はかなり多いのに、失敗しても損は出ません。
そして、この表でいちばん大事なのは4週目です。
最初の1個は探していい。分かれ目は2個目から

よくある解説だと、4週目にはまた新しい商品を探しに行くことになっています。STEP5まで終わったら、STEP1に戻る。
図としては正しいのですが、これを毎週繰り返す生活が待っています。
会社勤めをしながらだと、使える時間は1日1〜2時間ほど。その時間が丸ごと「探す」に消えていきます。仕入れる前の作業なので、当然ながら1円も生みません。
だから、変えるのは2個目の選び方だけでいいのです。
1個目が売れたなら、同じ商品をもう一度仕入れる。
売れたという事実は、どんなツールの数字より確かな材料です。
相場も、売れるまでの日数も、梱包の手間も、もう自分で見ています。それを1回きりで捨てて、また知らない商品を調べ直すのは、もったいない。
続かないのは、リサーチが下手だからではない

探すのが苦手だから利益が出ない、と考えている方が多いのですが、たぶん理由はそこではありません。調べる対象が毎回入れ替わるので、経験が積み上がらないのです。
月に60個売る場合で比べてみます。
| 60種類を1個ずつ | 3種類を20個ずつ | |
|---|---|---|
| 1か月で調べる商品 | 60種類 | 3種類 |
| 覚えておく相場 | 60通り | 3通り |
| 1個あたりの判断時間 | 5〜10分 | 2回目からはほぼ0 |
| 探すのに使う時間(月) | 約30時間 | 1〜2時間 |
売れる個数は同じ60個です。それでも、片方は毎晩パソコンの前に座り続けることになり、もう片方は仕入れ先に連絡して終わります。
2回目に同じ商品を仕入れるとき、調べることはほとんどありません。ここが積み上がる形と、積み上がらない形の分かれ目でした。
探す時間を減らしていく手順

やることは4つです。
- 売れた日を記録する。商品名・仕入れ値・売値・売れた日の4つだけで足ります
- 売れた商品を、同じ店・同じサイトでもう一度探す。まだ置いてあることが多いはずです
- 前より少しだけ多く買う。3個で試して、売れ方を見てから5個、10個と増やします
- 仕入れ先が切れたら、メーカーや卸に直接聞く。売れる商品が分かっている状態なら、話も早く進みます
1と2は、その日のうちにできます。記録はスプレッドシートで十分で、作り方は売上管理の記事に置いてあります。
同じ商品を積み上げていくこのやり方を、うちでは縦積みと呼んでいます。始めたその月から意識しておくと、半年後の作業量がまるで違ってきます。
最初に選ぶ商品の3つの条件

1個目を選ぶときも、この3つで見てください。
- もう一度買えるか。限定品・生産終了品・1点物は、うまくいっても次がありません
- 1か月以内に売れそうか。売れるまでの期間だけ、お金が寝ます
- 手数料を引いて500円以上残るか。ここを下回ると、送料が少し上がっただけで消えます
3つとも満たす商品は、思っているより少ないでしょう。それでかまいません。数を打つのではなく、見つけた1つを繰り返すのが目的なので。
始めたばかりの人がやりがちなこと

相談を受けていて、最初の数か月でよく起きるのは次の4つでした。
- 手数料を引かずに利益を数える。売値と仕入れ値の差だけを見ていると、実際の残りは半分以下になります
- 出品制限に気づかずに仕入れる。ブランドやカテゴリーによっては、出品に許可が要ります。買う前にアプリで出品できるか確かめてください
- 安いからと、いきなり20個買う。売れる速さを知る前の大量仕入れは、そのまま在庫になります。まず3個です
- 確定申告を後回しにする。仕入れた金額はそのまま経費にはなりません。年末に慌てないよう、確定申告の記事を先に読んでおくと安心です
よくある質問
いくらから始められますか。
仕入れ資金3万円と、梱包資材で5,000円ほど。あわせて4万円あれば動き出せます。1週目は自分の不要品なので、実際にお金が要るのは2週目からです。
スマホだけでもできますか。
出品と価格の確認はスマホで足ります。ただ、FBAに送るときのラベル印刷と、売上の記録はパソコンのほうが早いです。最初はスマホで始めて、続きそうなら用意する順番でいいと思います。
古物商許可は、最初から必要ですか。
新品だけを扱うなら要りません。中古を仕入れて売る時点で必要になります。取得までに1か月ほどかかるので、中古をやると決めたら早めに動いてください。
会社に知られませんか。
知られるとしたら、多くは住民税の通知からです。確定申告のときに住民税を自分で納める選択にしておくと、会社の給与から引かれずに済みます。
詳しくは会社員の副業と確定申告の記事にまとめました。
どのくらいで利益が出ますか。
1か月目は、たいてい手数料と資材代で足が出ます。3万円を回して数千円が残れば十分です。増えるのは、同じ商品を2回目、3回目と仕入れられるようになってからでした。
メルカリとAmazon、どちらから始めますか。
1週目の不要品はメルカリが手軽です。ただ、同じ商品を繰り返し売る形にはAmazonのほうが向いています。1個ずつ写真を撮って説明文を書く必要がないからです。
まとめ
始め方の手順そのものは、どこで読んでも大きくは変わりません。用意するものをそろえ、1週目に一周してみて、2週目に1万円だけ仕入れる。ここまでは同じです。
違いが出るのは4週目でした。新しい商品を探しに行くのか、売れた商品をもう一度仕入れるのか。
後者を選ぶと、探す時間は月を追うごとに減っていきます。前者を選ぶと、売上が増えるほど探す時間も増えていきます。
最初の1か月でこの分かれ道に立っていることに、気づいている人は多くありません。
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最後に、ひとつだけ。
「始めてはみたけれど、毎日探す時間がもう取れない」「1個目は売れたのに、次に何を買えばいいか分からない」「このまま数を増やしていっていいのか判断がつかない」
そんな方は、よければ一度ご相談ください。
いま売れている商品と、そこに使っている時間を並べて、繰り返せる形にできるかどうかを一緒に見ます。
今ある1個を2回目につなげられるかどうかは、数字を並べればすぐ分かります。
まずは、最初に売れた商品をもう一度仕入れられるか、確かめてみてください。
いい商品を探し続けるより、売れる形をつくったほうが早い。
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- 物販のお金と税金マニュアル(5,298字・全8章)── 売れているのにお金が残らない人へ
そのまま使える道具(計算シート・チェックリスト・メール文例など)も14点つけています。
もう少し具体的に、自分の場合を相談したいという方へ
副業で収入の柱をつくりたい方、店舗の仕入れをやめて在宅で完結させたい方、すでに物販をしていて別のやり方を探している方まで。はじめの60分で、いまの状況を一緒に整理して、次の一手を決めます。
話したうえで「今は必要ない」と思われたら、それで大丈夫です。


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