- せどりが儲からないと感じる、いちばん多い原因
- 商品を増やすほど、かえって利益が減っていく仕組み
- 「横積み」と「縦積み」の違いと、切り替えるときの順番
- 縦積みが「危ない」と言われる理由と、それへの答え
- 広告に使っていい金額を、感覚ではなく計算で決める方法
せどりを何ヶ月か続けているのに、手元にお金が残らない。売上は立っているのに、通帳の数字が思ったほど増えない。
そう感じている方は、けっこう多いと思います。
この状態のとき、多くの方が原因を「自分のリサーチが足りないから」だと考えます。もっといい商品を見つければ解決するはずだ、と。
ですが、本当の原因はもっと手前にあります。商品を探す量ではなく、売上のつくり方そのものです。
この記事では、その仕組みを順番に説明していきます。
「せどりは儲からない」と言われる、よくある4つの理由

まず、世の中でよく言われている理由を並べてみます。検索すると、だいたい同じ答えが出てきます。
- ライバルが増えた:同じ商品を扱う人が増え、値下げ競争になる
- メーカーが規制を始めた:転売を禁止する企業が増えている
- 手数料の計算漏れ:販売手数料・FBA手数料・保管料を引くと残らない
- リサーチ不足:需要があって安く買える商品を見つけられていない
どれも事実です。実際にこの4つで利益が減っている人はいます。
ただ、この4つには共通点があります。すべて「もっと上手にせどりをしなさい」という話だということです。
もっと安く仕入れる。もっと早く見つける。もっと手数料に詳しくなる。
たしかにそれで少しは改善します。ですが、しんどさの種類は変わりません。むしろ「もっと頑張れ」と言われ続けることになります。
ジャンル別|「儲からない」と言われる中身は、どれも同じ場所に行き着く
ひとくちに「せどりは儲からない」と言っても、どのジャンルを見ているかで理由の説明は変わります。ただ、6つ並べてみると行き着く先は同じでした。自分に当てはまるところだけ読んでもらえれば十分です。
電脳せどりが儲からないと言われる理由
家から出ずに仕入れられるぶん、誰でも参入できます。同じ商品を同じサイトで見つけた人が、そのまま何人も並ぶわけです。よく言われるのは「リサーチが甘い」「ライバルが多い」あたりでしょうか。
ただ、探す時間をいくら増やしても終わりが来ないのは、探しているものが1回で終わる商品だからです。5個仕入れて売り切ったら、また最初から探し直し。この形に終わりはありません。
同じ商品を何度も仕入れられる形にできれば、探す作業は1回で済みます。電脳が向いていないのではなく、使い方が横に流れているだけ。
Amazonせどりが儲からないと言われる理由
手数料とFBAの費用を「だいたい◯%」で見積もっている。ここでいちばん多く外します。1,000円で売れて、手元に残るのが80円。よくある話です。
もうひとつが値下げです。同じ商品ページに何人も並ぶので、売れないと下げる、下げられたらまた下げる。一度下げた値段からは戻しにくいのがつらいところ。
そして構造は電脳と同じです。1個あたりが薄いので個数でカバーしようとして、扱う商品が増え、管理する量が増え、また薄くなっていきます。
アパレルせどりが儲からないと言われる理由
季節とトレンドの影響が大きく、旬を外すと値段が一気に落ちます。サイズ違いの返品も出ますし、1着ごとに撮影・採寸・素材の表記が必要。手間が1着ずつ増えていくのがこのジャンルの特徴です。
裏を返すと、アパレルは同じものを積み上げるのがいちばん難しいジャンルでもあります。同じ服を10着仕入れても、売れるサイズと色は偏りますから。
やるなら、型番で管理できるもの(スニーカー、定番の型、小物)に寄せる。1着ものを中心にしたまま数だけ増やすと、増えるのは作業です。
セカスト(セカンドストリート)せどりが儲からないと言われる理由
全国に800店舗以上あって、新着も毎日入ります。仕入れ先としては優秀です。
ただし店頭の値札は、すでに中古の相場を見て付けられたもの。お店の利益が乗ったあとの値段から、さらに利益を取るのは簡単ではありません。しかも1点もの。見つけたその1個を売ったら、そこで終わりです。
一度、歩いた時間で利益を割ってみてください。時給に直すと、続けられる形なのかどうかがはっきり出ます。
楽天ポイントせどりが儲からないと言われる理由
還元率そのものより、効いているのは上限のほうです。SPUもイベントも、もらえるポイントに上限があります。だから仕入れ額を大きくするほど、実質の還元率は下がっていく。10万円ぶん仕入れても、上限に当たった時点で頭打ちです。
さらに、貯まるのは現金ではなく期間限定のポイント。有効期限があります。
ポイントはおまけです。ポイントを利益に数えた時点で、その仕入れは赤字かもしれません。
物販ビジネスそのものが儲からないと言われる理由
ここまでの5つを並べると、言っていることは全部同じでした。ジャンルの問題ではありません。
- 1回で終わる商品を選んでいる
- だから、探し続けなければならない
- 1個あたりが薄いので、個数でカバーしようとする
- 商品が増え、在庫と作業が増え、手元の現金が減る
やめていった人の多くは、売れなかったのではありません。立て直せない状態になっていただけです。手元にお金が残っていれば次を試せますし、記録があれば原因が分かります。
本当の原因は「商品を増やして売上をつくる」やり方

一般的なせどりは、こういう流れで進みます。
- 安く買える商品を探す
- 1〜2個だけ仕入れる
- 出品して、売れるのを待つ
- 売れたら、また次の商品を探す
この形を、この記事では「横積み」と呼びます。商品の種類を横に増やしていくことで、売上をつくる形です。
横積みには、どうしても避けられない問題があります。
売上を2倍にしたければ、扱う商品も2倍にするしかない、ということです。
商品が増えると、増えるのは売上だけではない
商品数が増えると、それに比例して作業も増えていきます。
- リサーチする商品が増える
- 仕入れ先が分散して、注文の手間が増える
- 出品作業が商品の数だけ発生する
- 在庫の種類が増えて、管理が複雑になる
- 価格の見直しも、商品の数だけ必要になる
- 売れ残りの判断も、商品ごとに考えることになる
つまり横積みでは、売上と作業量が同じ速さで増えていきます。
ここが、いちばんつらいところです。
しかも作業時間には上限があります。一日は24時間しかなく、本業がある方ならもっと短いはずです。
だから、必ずどこかで頭打ちになります。そしてその状態で「もっとリサーチしろ」と言われる。
これが「せどりは儲からない」と感じる正体です。
- 売上を伸ばす方法が「商品数を増やす」しかない
- 商品が増えると、作業も同じだけ増える
- 作業時間には限りがあるので、いつか必ず止まる
- 止まった状態で、さらに数をこなそうとして疲れる
もうひとつのやり方=「縦積み」

横積みの反対にあるのが「縦積み」です。
同じ商品を、まとめて仕入れて売る形を指します。せどりの世界では昔からある言葉です。
1商品につき1〜2個ではなく、10個、30個とまとめて持つ。だから「縦」に積む、と呼ばれます。
この2つは、同じ物販でも性格がまったく違います。
| 横積み | 縦積み | |
|---|---|---|
| 商品の数 | たくさんの種類を少しずつ | 少ない種類をまとめて |
| リサーチ | 毎日、新しい商品を探し続ける | 1商品ぶんで済む |
| 仕入れ | 仕入れ先が分散する | 同じ先から繰り返し買える |
| 在庫 | 種類が多く、管理が複雑 | 同じ商品なので単純 |
| 作業量 | 商品が増えるほど増える | 商品が増えないので増えない |
| 売上の伸ばし方 | 商品数を増やす | 1商品が売れる数を増やす |
いちばん大きな違いは、いちばん下の行です。
横積みは商品数で売上をつくる形。縦積みは、1商品が売れる数で売上をつくる形です。
後者なら、作業は増えないまま、売上だけが伸びていく。
具体的な数字で比べてみる
たとえば、1個売れて1,000円が残る商品があるとします。月に30万円を残したいなら、売る数は300個。横積みでやると、どうなるか。
- 1商品あたり月3個売れるとして、100商品が必要
- 100商品ぶんのリサーチ・仕入れ・出品・管理が発生する
縦積みなら、こうなります。
- 1商品が月100個売れるなら、3商品で足りる
- リサーチも管理も、3商品ぶんで済む
同じ30万円でも、作業量がまったく違います。
もちろん「1商品を月100個売る」ができるかどうかが問題です。そこは後半で説明します。
では、なぜみんな縦積みをしないのか

理由ははっきりしています。売れ残ったときの損が大きいからです。
1個だけ仕入れたなら、失敗しても数千円です。30個まとめて仕入れて売れなければ、その30個ぶんが在庫として残ります。
だから多くの解説記事には、こう書かれています。「縦積みは上級者向け。初心者にはおすすめしない」
この忠告は、半分は正しいと思います。実際、何も考えずに数を積んで在庫を抱えた人はたくさんいます。
ただ、半分だけです。
「危ない」の中身を分けて考える
縦積みの危なさを、もう少し細かく分けてみます。
- ①その商品が売れるかどうか分からない
- ②売れるとしても、いつ売れるか分からない
- ③売れるまでの間、お金が在庫に変わったまま戻ってこない
このうち、③は資金繰りの話です。仕入れの支払いと入金のタイミングを設計すれば、かなり軽くできます。
問題は①と②です。ここが「運まかせ」になっているから怖いのです。
縦積みが怖いのは、売り切る方法を持っていないから

30個仕入れたとして、それが売れるかどうか。
出品して待つだけなら、答えは運になります。自分の商品ページが見てもらえるかどうかを、自分では決められないからです。
自分で決められないことに、まとまったお金を賭ける。それは、たしかに怖いです。
では、見てもらう回数を自分で増やせるとしたらどうでしょうか。
売れるかどうかが、運ではなくなります。縦積みの怖さは、そこで半分以上が消えます。
その手段がAmazon広告です
広告は、売り場に人を集めるための道具です。新しい商品を探さなくても、いま持っている商品の見られる回数を増やせます。
つまり広告は、縦積みを成立させるための道具だということです。
広告そのものが目的ではありません。まとめて仕入れたものを、運まかせにせず売り切るために使います。
ここが分かると、順番が逆だったことに気づきます。
- ❌ 商品を探す → まとめて仕入れる → 売れることを祈る
- ⭕ 売り切る方法を持つ → だから、まとめて仕入れられる
先に売り切る方法を持つ。その状態ではじめて、縦に積んでも怖くなくなります。
広告に使っていい金額は、計算で出せます

広告と聞くと、身構える方が多いです。「いくら使えばいいのか分からない」からだと思います。
ここは感覚ではなく、計算で決められます。必要な数字は3つだけです。
- 販売価格
- 仕入値
- Amazonの手数料(販売手数料・FBA手数料など)
この3つで、1個売れていくら残るかが出ます。
たとえば3,000円で売れて、仕入れが1,200円、手数料が800円なら、残るのは1,000円です。
この1,000円のうち、いくらまでを広告に使ってよいか。そこを先に決めます。
半分の500円までと決めれば、1個売るのに500円までなら黒字です。上限が決まっていれば、その範囲で試すだけになります。
使いすぎることはありません。怖いのは、この上限を知らないまま出すときだけです。この計算に使っているシートは、記事の最後で無料で配っています。
いま横積みの人が、最初にやること

いきなり全部を切り替える必要はありません。順番があります。
1. いま扱っている商品の「残る金額」を出す
まずは1商品だけで構いません。1個売れて、実際にいくら残っているか。
ここを知らないまま数を増やしても、増えるのは作業だけです。意外と、この計算をしたことがない方は多いです。
2. 縦に積める商品かどうかを見る
すべての商品が縦積みに向くわけではありません。中古品や一点物は、そもそも同じものを揃えられません。
繰り返し仕入れられる新品であることが前提になります。
メーカーや卸から継続して買えるかどうか、が分かれ目です。
3. 少量で試してから、積む
最初から30個いく必要はありません。
まず少量で売れ方を確かめ、広告を出したときの反応を見ます。そのうえで数を増やします。
この順番なら、縦積みは怖くありません。むしろ横積みを続けるより安全です。
それで、せどりはやめたほうがいいのか
ここまで読んで「では、やめたほうがいいのか」と感じた方もいると思います。正直なところを書きます。
答えは人によって違います。ただ、分かれ目ははっきりしています。
やめたほうがいいのは、この3つに当てはまるとき
ひとつめは、仕入れの資金を借りたお金でつくっているとき。
在庫は、売れるまでお金に戻りません。返済の期日と、在庫がさばける時期は連動しない。ここがずれると、利益が出ていても資金のほうが先に尽きます。
ふたつめは、月に数回しか時間が取れないのに、月10万円を期待しているとき。
これは、やり方ではなく量の問題です。月に2〜3回お店を回って数点だけ仕入れる形なら、残るのは月1万円前後。それがふつうです。
「せどりは月2万円が関の山」という声をよく見かけますが、その多くはこの量でやった結果の話です。
みっつめは、商品そのものに興味が持てないとき。
売れるものを探し続ける仕事なので、ここが苦痛だと続きません。数字だけを追いかけて、半年ほどで止まってしまう方は多い。
逆に、続けたほうがいい方
資金が少なくても、続けたほうがいい場合があります。
週に何時間かをまとめて出せるなら、量が積み上がるので数字はあとからついてくる。
数字を見るのが苦にならない方も向いています。せどりは目利きの仕事に見えて、中身は引き算の連続だからです。
そしてもうひとつ。「1個でいくら儲かるか」より「同じ商品を何個売れるか」が気になってきた方。
この見方になっていれば、ここまで書いてきた縦積みに、もう片足が入っています。
やめる前に、1つだけ試してほしいこと
決める前に、ひとつだけやってみてほしいことがあります。
これまで扱った中でいちばん気持ちよく売れた商品を1つ選んで、それだけを10個仕入れる。やることはこれだけです。
新しい商品を探す必要はありません。売れると分かっているものを、数だけ増やしてみる。
これで手元に残った金額を見てから決めても、遅くはありません。横に広げる作業量に疲れていただけなら、ここで景色が変わります。
逆に、これをやっても残らないなら、扱っている商品のほうに原因があります。その場合はやめるかどうかより先に、商品を変える話になります。
よくある質問

資金が少なくても縦積みはできますか
できます。単価の低い商品から始めれば、まとまった数でも金額は抑えられます。
大事なのは金額の大きさではなく、同じ商品を繰り返し仕入れられるかです。
中古せどりをしています。縦積みは無理ですか
中古は一点物なので、同じ商品を揃えるという意味での縦積みはできません。
ただし「同じジャンルに絞って、仕入れと販売の型を固める」という考え方は使えます。
広告を出したことがありません。難しくないですか
操作そのものは難しくありません。むしろ、初めての方のほうが早いこともあります。
長く感覚で運用してきた方は、いままでのやり方を一度崩す必要があるからです。
横積みは、完全にやめたほうがいいですか
いいえ。いきなり全部を変える必要はありません。
いま売れている商品の中から、繰り返し仕入れられるものを1つ選ぶ。そこから始めるのが現実的です。
まとめ

せどりが儲からない原因は、リサーチ不足ではありません。商品を横に増やして売上をつくるやり方そのものにあります。
商品数で売上をつくる限り、売上が増えるのと同じ速さで作業も増えます。だから、どこかで必ず止まります。
縦積みに変えると、リサーチは1商品ぶんで済みます。作業を増やさずに売上を増やせます。
そして縦積みが怖いのは、売り切る方法を持っていないからです。
広告で人を集められるなら、まとめて仕入れても運まかせにはなりません。その判断に使う数字は、計算で出せます。
- せどりが儲からないのは、商品を横に増やすやり方が原因
- 横積みは、売上と作業量が同じ速さで増えていく
- 縦積みなら、作業を増やさずに売上を増やせる
- 縦積みが怖いのは、売り切る方法を持っていないから
- 売り切る方法を先に持てば、まとめて仕入れられる
- 広告に使ってよい上限は、3つの数字で計算できる
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横積みから抜けるときに、あわせて読んでおくと迷いにくくなります。



最後に、ひとつだけ。
「自分の商品で、1個売れていくら残っているのか分からない」「縦積みに向く商品が、いまの中にあるのか判断できない」「その商品を何個まで積んでいいのか決められない」
そんな方は、よければ一度ご相談ください。
実際の数字を見ながら、いまの商品で1個あたりいくら残っているのか、その商品を何個まで積めるのかを一緒に出します。
数字を並べてみるだけでも、次にやることはかなりはっきりします。
まずは、いま売れている商品を1つだけ選んで、販売価格から仕入値と手数料を引いてみてください。


いい商品を探し続けるより、売れる形をつくったほうが早い。
Amazon物販ラボでは、無料のマニュアルを3冊お配りしています。読むだけならお金はかかりません。
- 縦積み物販 完全マニュアル(12,617字・全12章)── せどり・転売をやっていて、作業ばかり増えている人へ
- 副業ではじめる物販マニュアル(5,523字・全8章)── これから始める人・在宅でやりたい人へ
- 物販のお金と税金マニュアル(5,298字・全8章)── 売れているのにお金が残らない人へ
そのまま使える道具(計算シート・チェックリスト・メール文例など)も14点つけています。
もう少し具体的に、自分の場合を相談したいという方へ
副業で収入の柱をつくりたい方、店舗の仕入れをやめて在宅で完結させたい方、すでに物販をしていて別のやり方を探している方まで。はじめの60分で、いまの状況を一緒に整理して、次の一手を決めます。
話したうえで「今は必要ない」と思われたら、それで大丈夫です。


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